『書き出して検証する』*不安をなくす技術5
アクティブに行動することや、思い込みを減らすことにより、
自然と消えてしまう不安もありますが、繰り返し根強く沸き起こってくる
不安に対しては、その不安の正体を知ることが必要となる場合もあります。
そういった向き合わなければいけない不安に対しては
「何が、どういうことが、不安に感じるか」ということを
全てノートに書き出してみます。
そしてその一つ一つを思いつく限りの角度から検証していきます。
例えば「目を合わせなかった」「発言を無視された」など。
一通り書き終えたら、そこからが肝心です。
ここで大切なのは
「その人の通常がどうであるか?」
「自分の感じるその人の本来の姿(性格)はどういうものか?」
ということです。
そういう「人となり」を加味しながらさまざまな角度から
書き出した内容を検証していきます。
「発言を無視された」のであれば、
その時の状況によっては「たまたま聞こえなかったのかも」
ということも考えられます。
あるいは「あの件かな…」と、心当たりを思いつくかもしれません。
さらに「しかし、あの人の性格を考えると、それほど根に持つだろうか…」
と、あらたに検証できる分岐は増えていくことが分かると思います。
そうしていくうちに、その自分の思いつく内容のほとんどが
「でも、本当にそうだろうか?」というトコロに行き当たることを
実感すると思います。
つまり、不安は「かもしれない」「たら、れば、もし」の
積み重ねがその不安成分の大半だと、あなたも気が付くことでしょう。
この「仮に」という仮想の出来事に対して現実的な答えを
求めるには「実際にその現実に直面しない限り、知りようがない」
ということになるのは、あなたにも十分実感できることでしょう。
結局、実際には何事もなく過ぎて「あぁ、自分の思い過ごしか…」ということは
実際に誰もが何度も経験することですし、長い時間思い悩み、考え抜いた末
「なるようにしかならない」という結論に至った経験も一度や二度では
無いはずですよね?
このような仮想の出来事への不安対してあなたが取れる有効な手段は
「もう、この件で思い悩むのは一旦ここで終わりにしよう!」と
不安を打ち切る勇気を持つことです。
頭の中で不安のスパイラルを描くクセがあるうちは、この方法を
いきなり頭の中だけでやっていくのは大変だったりします。
ですので、頭の中で不安を描くクセを修正し、整理するコツを
身につけるつもりで、初めは紙に書き出すことから始めてみましょう!
*参考書籍